そうだったのか、それは間違いないはずだ。
合点がいって、思わずそうつぶやいた。
大正通りから一歩入った路地裏に4月21日にオープンしたばかりの
中華料理店「MANDARIN MARKET 文華市場」。
オーナーシェフの山北さんは、聞けば、
「シーホークホテル&リゾート」(現・ヒルトン福岡シーホーク)が
開業した1995年から10年に渡って同ホテルの中華料理店で腕を磨いたそう。
あれ、そう聞いた後で「ハッ」とした。
ということは、福岡における中華の巨匠である、
知久知明さんの直系にあたられるのか!!!
知久さんについてはこちらでご確認ください。
先に言ってしまうと、
僕はこのお店の塩そばにとても感動し、
惚れ惚れしていた。
そんな僕の感動が、どっしり大地に根を下ろしたかのようだ。
店主・山北さんはこのお店を構えるにあたり、
“ベジタブルチャイニーズ”を標榜している。
山北さんの原点にある上海料理を、
独自に解釈し、表現したスタイルだ。
野菜を随所に盛り込み、
中華料理の中で四季を演出する。
前菜に注文した「MANDARINの蒸し鶏」は
食べるラー油ソースを選んだ。
これが酢の酸味がアクセントになっていて、
箸が止まらなくなるくらい夢中になった。
辛味というより、ラー油の旨味にあたるエッセンスが強調された感じ。
「押し豆腐と阿蘇高菜・枝豆の上海風マリネ」は見た目も華やかで、
エビを織り交ぜたザーサイはビールが格別になる一品。
いわゆる油淋鶏にあたる「華味鶏のサクサク揚げ」は、
見た目がエレガント。
軽やかな食感の衣、その軽さを損なわない酸味と甘みが調和するタレ、
それらがしっかりと噛み合っている。
〆には「華味鳥のスープ塩そば」を。
ちなみに「MANDARIN担々麺」「醤油らーめん」もあった。
塩そばはとてもシンプルな見た目。
華味鳥を使う贅沢な出汁を生かすよう、
塩は強くなく、控えめだった。
味わいに物足りなさは皆無で、
口の中で旨味が膨れ上がるよう。
幸福って感じを口福って書きたくなるくらい。
汁の底には本当に小さく刻まれたニンニクなどを確認し、
鶏スープのうまさをさりげなく、
極限まで発揮させようとする思いが感じとれて、
ハッピーな時間になった。
黄金色の鶏油も臭みがなく上品だったなあ。
近いうちに醤油も担々麺も食べてみたい。
ランチも近々始めると書いてあったので、
ランチで麺を出してくれることを切に願っております。
おごちそうさまでした !!。