今までいろいろなラーメン店に行ってきた。
この店に出会うまでだったら、「麺道はなもこし」だった。
そして、塗り替えられた。
福岡において、最もコバコなラーメン・つけ麺の店は、
この「中華そばつけ麺 永福」だ。
博多元助は8席、麺道はなもこしは6席、
そしてこの永福がなんと5席。
きっとこれ以上のスモールスペースなラーメン店は登場しないのではないか。
元々この場所は小料理の店だったそうで、その店がやめてから、
しばらくの間、空いた状態になっていたという。
そこに、南区長住で「中華そば えいふく」として営業していたこの店が、
名前も「永福」と変え、移転してきた。
提供しているのは、中華そばとつけ麺の大きく2種類。
以前食べた中華そばは、魚介、豚、鶏による旨味を抽出したスープが特徴で、
やや濃いめの色合い、そしてパンチも十分キマッてた。
そして中太ちぢれの麺が秀逸。
しっかりとしたもちもち感で、しっかりとスープを絡め取った。
そして、今回、「この麺だったらつけ麺もきっと美味いだろうな」という記憶が、
ぼくを店へと連れて行った。
つけ麺は基本が820円。小サイズなら700円、大サイズだと950円。
ちなみに普通サイズで2玉分、小が1玉、大が3玉となる。
普通サイズでも結構ボリューミー。
麺をそのまま味わってみると、やっぱり風味がいい。
太さがあるので、細麺に比べて小麦感が強いのは当たり前だが、
あの時、中華そばで感じたもちもち感が、ここで生きる。
噛みしめる回数が多いと、口の中に麺が滞留する時間が長く、
それが小麦の風味をより強く訴求していた。
そしてつけ汁は濃厚魚介豚骨タイプではなく、
中華そばに通じる脂っ気少なめな、
そう、すっきりと、麺に最小限絡む品の良いものだった。
麺を沈めれば、抵抗を感じることなく、すーっと浸かり、
持ち上げればその部分はほんのり金色に。
どぎつくなくって、毎日でも食べたくなるような、
そんなさじ加減が絶妙だった。
最後はご飯割からの、スープ割というW割でフィニッシュ。
店主との距離が近く、アットホームな空気感はコバコならでは。
そして、そもそも音楽畑だったという店主がセレクトしているBGMもクールで、
長居できない5席が罪な店。
ピークをずらしてゆっくり立ち寄りたいとインプットした。
おごちそうさまでした !!。