「春陽軒の焼飯が美味いんだよね」
東京から福岡に帰ってきた友人Uくんがそう言ってた。
彼はその言葉どおり、限られた福岡での滞在中、
わざわざ東区の、一見何の変哲もない中華料理店を訪れていた。
正直、そんなに強い印象は残っていなかった。
食べたのはもう何年も前の話で、
麺のブログも書いていなかった頃にまでさかのぼる。
ざっくばらんとした佇まいは今も変わらず、
目の前で料理をしてくれた店主もそれほど年をとった印象はない。
隣におばあちゃん、娘さん、さらにその娘さんと息子さんという3世代で家族連れがいた。
お孫さんに「替玉はよかとね」と声を掛けるおばあちゃんを見て、
僕が来ると分かるとたんまりと近くの肉屋で唐揚げを買い込み、
「もう1つ、2つ食べんね。大きくならんよ」という祖母の姿が重なる。
記憶していたよりもずっと狭く感じていた店も、
時間が経つうちにちょっとずつ広く思えるようになっていた。
先に目の前に運ばれたのが皿うどん。
ザ・博多皿うどん。脂がしっかり回っていて、ガツンとくるインパクト。
その印象を損なうことのない太いちゃんぽん麺はプニンとした食感で、
皿の中の汁気をほどよくからめ取ってくれる。
味付けはやや濃いめで、ああ、ここは学生街なんだと思い出した。
やきめしはほんのり焦げたような、香ばしい匂いとともにやってきた。
ほどよくパラパラで、ジューシー感もある。
でもやっぱり、ウェット感はそれほどなく、パラパラ。
うん、ジューシー感とパラパラ感が良い塩梅で攻めてくる感じです。
今度はビール飲みながら、グダグダしたい。
おごちそうさまでした !!!