昭和12年創業という小倉きっての老舗ラーメン店。
という説明をよく見かける。
この「四方平(よもへい)」は確かに老舗ラーメン店ではあるが、
そのルーツは寿司である。
その名残で現在は寿司も出すラーメン店、
いや、寿司屋であり、ラーメン店でもある。
そう言ったほうが良いのかもしれない。
ぼくの知る限り、ほかに寿司とラーメンを同じ感覚で出している店はなく、
それだけで訪れる価値があるというもの。
JR小倉駅から歩いて6、7分くらい。
店に入ると右手にカウンター席とテーブルがあり、
左手にもカウンター席があって、
こちらは寿しと書かれた暖簾で仕切ってあった。
ルーツは寿司ということを先に書いたが、
寿司の屋台から始まった店ということが壁の説明書きから知ることができる。
寿司の屋台も好評だったそうだが、
終戦後に米の仕入れが難しくなり、
それで代わりに支那そば(らーめん)を提供し、人気を博し、
米が手に入るようになってからはラーメンと寿司の二本柱。
注文したのは、細巻きとラーメンのお得なセット。
なんと650円。平日のランチタイムなら50円引きとさらにお得に。
先に提供されたのは細巻き。
いろいろと選べる中から鉄火巻きを選んでみたのだが、
少し時間が外れているから?それともいつも?
注文後に大将が握ってくれた。
これだけ安いのだからあらかじめ巻いておいたのをちょんと出すのかと思っていたから、
感謝、感激。頭がさがる。
そしてラーメンは鶏ガラベースのやさしいスープ。
脂っ気がほとんどなく、すっきりとした味わい。
たしかにこれだったら寿司とも合う。
醤油がじわっと効いたやさしいスープ、
中細くらいの麺の、ほんのりやわ麺の感じも最高に合う。
ノスタルジックではあるのだが、
ただ、しみじみとさせるだけにあらず。
寿司とラーメンのマリアージュ、しかと堪能した。
おごちそうさまでした !!