なんでも呉には海軍が置かれたことから、
限られた時間の中ですぐに茹であがる細いうどんが愛されたそう。
それって、何だか聞いたことがある話だ。
そうだ、博多うどんの成り立ちに似ているじゃないかと思ったら、
とても他人に見えなくって。
そんなわけで、呉のご当地うどん「細うどん」を食べてきた。
向かったのは、細うどんの発祥店とされる「一心」さん。
まったく予想もしていなかったが、
向かっているうちに、なんとなく中心部から離れていく。
そしてナビは、僕らを道路から一歩離れた場所に導いた。
さすがにその細い路地には進んでいけないと判断し、
入口のあたりにあった駐車場に車を停める。
建物がかっこいい。
決して豪華な感じじゃないけど、老舗の貫禄がある。
紺色の暖簾には発祥店であることを伝える文字が。
店には入口が二つあって、右手に行くとカンターの裏のほう、
そのまま真っ直ぐ進むとテーブル席も備えた広い空間が待っている。
なんとなく、常連と思しき人たちで、かつ、お一人様は右に行く。
常連さんの席なのかな。
天ぷらうどんをオーダーしたら、
思ってたものの2倍増しくらい豪華な仕様でやってきた。
なんで肉まで入っているのか!!!いや、嬉しいんだけど。
なるほど、最初に低く(てんぷらのみ)見せておいて、
実際は普通にそれ以上のものを出してくる作戦か。
その作戦は見事に僕の心をつかみ、こうして嬉しさを記しているんだから、
もう、まんまとやられている。でも嬉しい。
さて、麺だ。確かに結構細め。
そして細いうえに、かなりやわらかい。
たぶん、茹で置きの麺だと思われる。提供も早いし。
そうすると、忙しい博多商人のために茹でおき麺を出し始めたという
博多うどんにますます通じるではないか。
興奮冷めやらぬ状態で、細うどんを啜る。
てんぷらの溶けたのと、ミンチが一緒に吸い込まれていく。
この一体感がたまらない。
で、実はコロッケも有名なんです。
食べようと箸で持ち上げようとすると、重い。
なんだろう、この全開でギューっと握った感じ。
もちろんジャガイモだから固くはなってないんだけど、
かなり詰まっている感じが良いなあ。すごく好感持てた。
おごちそうさまでした !!。