それはこっちのセリフですよ。
店名はサンキュー。名は体を表す、と言いますが、
ありがとうのカタマリのようなお店です。
印象的だったのは、お客さんの表情。
店を出る時、なんか幸せそうな表情をしてたんです。
負けないくらい、店主夫妻、息子さんも幸せそうでした。
開業から44年。建物は年季が入っていて、
お世辞にもきれいとは言えません。
それでも変わらず愛され続けているのは、
仕事に一切の妥協がないから。
雑味のないチャンポンの白濁スープ、一粒一粒しっかりと焼き目が入った焼きめしの米、
そして、口に入れるのに絶妙な塩梅に切られた皿うどんの野菜…
目の前の料理をよく観察すればするほど、
小さなことほど大切にしているのが伝わってきます。
メニューは、チャンポン、焼きそば、皿うどん、焼きめし、
中華丼、そして餃子やご飯、ビールといった品々。
「待たせたくないから、できる限りメニューを厳選しているんです」
そう店主はおっしゃていました。
メニューの中に書かれた「健康を考えんば」という言葉通り、
開店当時から化学調味料の類いに頼らず、天然素材だけを使用。
その姿勢は息子さんが厨房に立つようになってからも何一つ変わっていません。
写真はチャンポン650円。
鶏ガラ3種でとった贅沢なスープに、エビやイカ、貝類などでとった魚介スープを合わせる。
そうなんです、40年近く前からWスープだったんです。
味付けは塩と醤油のみ。
料理は丸ごと愛情。心が温まる名店でした。
おごちそうさまでした !!!