昭和55年創業。甘い系ラーメンで知られる瓢系の元祖とされる名店だ。
だからこそ、松山に行ったら一度は行って見たかった。
オープン時間ジャストくらいの時間に到着したため、
カウンターの奥の方、おでんの鍋の目の前に座れた。
このおでんを食べつつ、ラーメンが来るのを待つというのが、
常連さんたちの当たり前なのだそうで、
肉の気分ではなかったので名物のスジを我慢しつつ、
大根ともつたまを食べる。そして待つ。
なんでもこのスープもラーメンのスープと同じ出汁を使っているそう。
じんわりと旨味があり、しっかり味が染みていた。
ラーメンは、褐色スープのインパクトが際立つ。
なんでも鶏ガラと豚皮でとった出汁なのだそうで、
豚の皮ってなかなか福岡では聞かない。
スープはその豚の皮がもたらしたのだと思うが、
コラーゲン感がみなぎっている。
とろみほのか。ただし、ベッタリとはしておらず、
甘くって、さらりとしていて、スイスイといける。
見た目のインパクトほどの重さはない。
甘くてもずっしりとこない。
長年親しまれる、つまり長く愛されるラーメンには、
過度は必要ないのだろうな。
麺は中細のややウェーブぎみ?で、加水はそれほど高くない。
さくっと歯切れがよかった。
何気なく、さりげない甘さのスープ、それとなく、しなやかに合わさる麺。
両輪がシンプルにまとまった一杯だと感じた。
チャーシューが極太でうっとり。味付けは甘辛く、
そんなにどぎつく調味されていないので、麺とスープの緊張感を崩すことはない。
ネギ、玉ねぎという最小限の具材も好きだ。
松山の味といえば甘口。鍋焼きうどんを食べた時に惚れたが、
ラーメンにおける甘口も一度食べると忘れられないな。
おごちそうさまでした !!