開店15分前に着いたらすでに人だかり。
名前を書いて、順番を待つ。
開店時間になると名前が次々と呼ばれていく。
8人連れ、5人連れ、団体さんが次々と吸い込まれ、
思ったよりも広い店なのだと知った。
高知の名物、鍋焼きラーメンの名店「橋本食堂」さん。
この店から鍋焼きラーメンが広がって、
今や全国的にも知られる名物になったのだと聞いて、
いつかは必ずと思っていた。
大まかな概要は地元須崎の観光協会さんの店舗紹介からどうぞ。
なんとカウンターにぎりぎり1人、滑り込み、
最初のターンのラストを飾れた。
ここで入れるのと入れないのとでは大違い(外は暑い!)なので、
食運、ここでも見事に発揮される。
店内を見渡すと、カウンター席が5つくらいで、
あとは奥にテーブル席がたっぷりと備えてある。
団体さんやグループは相席になることもありそう。
注文は、鍋焼きラーメンの普通サイズ、そして白ご飯。
このご飯を最後、鍋に加えて食べると最高なんだとどこかで見て、
それは注文しない手はない。
カウンターに座ると目の前に鍋の蓋がずらりと並ぶ。
その中には竹輪の切ったものとネギが用意されていた。
厨房の棚には土鍋が積み上がり、その出番を待っている様が勇ましい。
厨房には女性が4人、主婦たちの手際の良さ、リズムの良さがすごい。
麺を茹でる人、鍋を温めている人、それぞれに役割が明確なようで、
ガチャガチャしてない。
声掛けは普段どうりの会話であり、
楽しそうなその会話は聞いていても一向に嫌ではなかった。
ちなみに鍋焼きラーメンはスリーサイズある。
普通、大盛り、特大。
ご飯は地元高知の米どころのものをガス釜で炊いているみたいで、
そちらも小中大のスリーサイズ。
ほか、メニューはビールしかない徹底的な専門店の貫禄がたまらん。
卓上には、一味と胡椒。
お隣の常連さんはラーメンが運ばれてくるや、胡椒をババッとかける。
慣れた仕草だ、もう何千回とそうやってきたんだろうか。
ぼくのところに運ばれてきた鍋焼きラーメンとご飯は、
なんだかとてもキュートな一体感。
これは専門的な容器じゃないだろうが、なんたるジャストフィットぶり。
ちょっと嬉しくなる仕掛けに、思わずにんまり。
スープを一口飲むと、なるほど醤油の味わいが強く、
鶏ガラだと思われるスープに浮かぶのは鶏油で、
それは鶏もも肉、鶏皮から滲み出たもののようで、
自然な営みによってコントラストが強まる仕立て。
玉子を崩すとまろやかになり、確かにこれはご飯がほしくなる。
蓋を開けるという演出がよいし、
そして特筆すべきは、グラグラと煮立っていたのにヘタレない麺。
麺はかなり黄色めで、玉子麺なんだろうな思っていたら、
土産の原材料のところを見ると、
卵黄、卵白と記載があったので、
きっと店で使っているのもそうなんだろうな。
この細ストレート麺、シンプルな具材のバランス。
食堂には飾らないちょっと無骨なくらいの麺が似合うと思った。
おごちそうさまでした !!。