カウンターが5席、テーブルが2つ、
店主夫妻が切り盛りする小さなうどんの店。
ここ福岡はうどんが根付いた町である、
なんてことは今更言わなくても周知の事実かもしれないが、
そんな印象につながっているのは、
例えばウエスト、牧のうどん、資さんうどんといった大箱のうどんチェーンの
人気及び店舗展開が大きいと思っている。
もちろんチェーンでなくても、
郊外にはカウンターとテーブル、小上がりを備えた、
いわゆる家族連れウェルカムな形態の店が多く、
天神や大名、博多といった福岡市の中心地エリアであっても、
そこそこの広さがある店が大半だ。
だから「うどん こまる」の店の在り方は、
家族で切り盛りし、店の広さにしても目が行き届く範囲というような、
そんな香川県・讃岐のそれを彷彿させる。
実際にここで提供されているのは讃岐系のうどんであり、
その整合性がとても気持ち良くって、初めて訪れた際に好感を持った。
二度目のこまる。
店に入り、注文をする。
かけうどんを冷やで(つまり冷やかけ)、
あとはてんぷらを2つ注文した。
オーダーを伝えた後、しばらくしてジューっという音が鳴る。
それはぼくだけでなく、後から来たお客さんがてんぷらを注文した際にも、
その音が聞こえてきた。
揚げたてなんだ、と顔がにやける。
うどんとてんぷらは同時にやってきた。
麺は福岡の一般的なお店に比べて少し細め。
持ち上げるときっちりとエッジが立ち、
噛み締めれば、なるほど確かな弾力がある。
この細さは冷やかけとすこぶる相性がよかった。
勢いよく啜るたびに口のあたりに伝わる涼感。
ず、ずずっという音とともにクールダウン。
煮干しの風味がしっかり立ちつつ、
昆布の存在感も伝わってきて、体が喜ぶ。
あつかけだったら香りも良いんだろうな。
そしててんぷらが気前がいい。
100円のちくわは丸々一本。
150円のとり天は2切れ付いてきて、
さっくり、さくさくが目一杯堪能できるから素敵過ぎた。
近隣にある専門学校の学生たちがふらりとやってきていた。
手頃な価格で、お腹いっぱい。
こまるが青春の味になるんだろうな。
おごちそうさまでした !!。