昭和25年創業という岡山の老舗ラーメン店。
当初はうどんなども提供する食堂だったそうで、
オープンから3年くらいたった頃に中華そば専門店に。
岡山には数えるほどしか訪れたことがなかったので、
そろそろ老舗と言われる歴史のある店に行きたいと思って、
調べると「冨士屋」の存在を知った。
店は奥行きのある縦長の造り。
到着したのは11:30くらいだったが、
カウンターはすでにびっしり埋まっている。
奥の小上がりが1つ、手前のテーブルが1つ空いていたくらいで、
早くも1回転しているんじゃなかろうかというくらいの賑わい。
そんな活気が嬉しく、店内を見渡して少しぼおっとしていたら、
テーブル席にどうぞ、と明るいトーンの声で促された。
注文は基本の中華そば。
ネギの大盛りができると書いてあるが、
まだ食べた一度も食べたことがないのに、
初めからそのバランスを崩すような選択はしない。
麺が中細ということもあり、
それほど茹で時間がかからないため、
混み合っていたのに割とすぐに丼が運ばれてきた。
でかい!
老舗というと昔ながらの丼、そう、
やや小さめの丼を使っているのだと勝手に想像していたが、
丼がでかい。
なみなみと注がれているたっぷりのスープが、
ドンとテーブルに置かれた瞬間に波打つ。
チャーシュー、ネギ、メンマの存在を確認し、
その下に麺がかすかに見える。
レンゲですくってスープを飲む。
それほど豚骨の打ち出しは強くなく、
独自にブレンドしているという醤油ダレの主張がある。
脂っ気も強くない。じわじわ沁みるタイプだ。
麺はつるつると口当たりがよく、加水は思ったよりも高め。
その麺は、豚骨醤油のスープになじみ、
色目が黒っぽくなっていて、この馴染んでいる一体感が秀逸だった。
チャーシューの味付けも好み。
ミニサイズの注文もできるのが岡山ラーメンの特徴だと思っていて、
今度はご飯ものも一緒にかきこみたい衝動に駆られた。
おごちそうさまでした !!。