「ちゃんぽんの松露」との思い出は幼少期にさかのぼる。
ここは地元で知らない人がいないくらいちゃんぽんが美味しい店で、
はじめは父が連れてきてくれた。
茹で麺とか生麺とか分からない小学生ながら、
ここのは美味しいと記憶に刷り込まれ、
20歳で車の免許をとると、
活動範囲が広がり、この店にもちょくちょくと来れるようになった。
それからまた福岡市に引っ越したためしばらく足が遠のいていたが、
福津市で暮らすようになり、またこうして来店しやすくなり、
なんだか松露とくっついたり離れたりの人生で、
別れても好きな人じゃないけど、
やっぱり忘れられない存在だ。

ちゃんぽん一本という岡垣町が誇る至宝。
実は昔はいろんな料理を出していた食堂だったそうだが、
看板メニューのちゃんぽんが評判を呼び、
今ではその専門店になった。

まず盛りがいい。
具材が山盛りでテンションがあがり、
体内のBPM的なものがじわじわ早くなる。
これだけの量が食べられるか心配になるかもしれないが、
鶏ガラと豚骨を炊き込んだパワフルなスープが秀逸で、
脂っ気は少ないがコクがしっかりあり、
これで煮込んだ具材は旨味が染み、
するりと行けてしまうからご安心を。

そして麺が特徴的。
特注の細蒸し麺を合わせ、他にない個性を生んでいる
八幡西区折尾の製麺所から仕入れるという特注麺は、
細めの形状ながらもコシがしっかりあり、
煮込んであってもへたれない。
蒸し麺ならではの独特のコシがあり、
これがやみつきになる。

ちなみにちゃんぽんと同じスープをルウに合わせたカレーも人気が高く、
ぜひ一緒に味わってもらいたい。