何かの機会があって、この「天天有」さんのwebサイトを見た。
こだわりがないこと、選び抜いた原料を使っていること、
あとは自家製麺であること。
いろいろと好奇心をくすぐる内容で、
とても気になっていた。
一番良いなと思ったのは、言い訳集のところ。
すごく正直で、とても好感が持てた。
ネコについてのくだりなんて、すごく優しいなあ。
なんだか、店に対してああだこうだという人が増えすぎていて、
最近ちょっとそういうのに疲れていた僕には、
なんだかじんわり沁みた。
店に入ってみると、モロ好みだ。
コの字のカウンター、その中でテキパキと働くスタッフさん、
手書きのメニュー、威圧的でない挨拶、
使い込まれたテーブルや椅子も良い感じだし、
やかんや茶碗、丼なんかもすごく良い塩梅。
待ち客も多く、大繁盛なのに、全然和やか。
なんだろう、この愛されている雰囲気。
これからショーが始まって、
ゾウやライオンが出てきそうな、
そんなサーカス的なワクワク感が充満している。
ラーメンは鹿児島ラーメンたるビジュアルで、
チャーシューにもやし、ネギ、ネギ油。
スープは思いのほか重厚で、骨髄が底に残る感じ。
脂っ気はなく、旨味を閉じ込めたマットな質感で、
レンゲですくったスープでちょっと戯れてみると、
その重さに嬉しくなる。
鹿児島ラーメンでは珍しいほうだと思うけど、
店のwebサイトによれば鶏ガラは使ってないそう。
久留米、博多寄りな一杯なんだなと思うと、
ちょっと嬉しくなった。
自家製という中細ストレートくらいの麺は、
表面はツルツル、噛めばしこしこ。
鹿児島ラーメンにしてはやや細めだけど、
それがとってもちょうどいい。
元ダレの醤油がまろやかだからなのか、
豚骨醤油と言い切りたくない奥ゆかしさがある。
ネギ脂が控えめながら効いてて、
さりげなく食欲を掻き立ててくれた。
チャーシューは味強めで、ご飯と一緒に食べてもいける。
そう、無料で楽しめる味噌があって、
これをご飯の茶碗にちょいとつけて、
一緒に食べるのもすごくよかった。
ラーメンの後半にスープに溶かし、
即席味噌ラーメンにするという食いしん坊的な
発想も楽しい一杯。
おごちそうさまでした !!!